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「辞めた社員」を即戦力に!イビデンの再雇用制度に学ぶ人材戦略

2026年1月、大手電子部品メーカーのイビデンが「ウェルカムバック採用」を導入しました。
これは自己都合で一度退職した元正社員を、改めて中途採用と同じ選考プロセスで再雇用する制度です。
背景には、半導体部品の旺盛な需要と、それに応える即戦力人材の確保という課題があります。

この動きは、実は中小企業にとっても他人事ではありません。
むしろ「元社員の再雇用」は、中小企業だからこそ活かせる人材戦略とも言えます。

なぜなら、元社員はすでに社風や業務内容を理解しており、教育コストを大幅に削減できます。
再度入社したとしても即戦力として動きやすく、早期の戦力化が見込めるのです。

中途採用と比べても、面接や書類では見えにくい「社内適応力」や「信頼関係」といった面で、元社員のほうがミスマッチが起こりにくいという利点もあります。

「一度辞めた社員を迎え入れるのはちょっと…」と思う方もいるかもしれません。
しかし、人材の流動性が高まり続ける今、離職は決してネガティブなものではなくなってきています。

大切なのは、「辞めた人との関係を切らない」こと。
退職後もOB・OGとしてつながりを持ち続けることで、再び必要な時に声をかけやすくなります。
社内報やSNSで近況を共有したり、定期的なOB会を開いたりするのも有効な手段です。

制度として導入する際には、以下のポイントを押さえることが重要です:

  • どのような退職者を対象とするのか(退職理由や期間など)
  • 選考プロセスの公平性と透明性
  • 現社員への説明と理解の促進

もちろん、復職後の役割や待遇に差があると、社内の不満や摩擦が起きる可能性もあります。
あらかじめ制度としての方針を明文化しておくことで、トラブルを防ぐことができます。

実際に再雇用を活用して成果を上げている中小企業もあります。
たとえば、ある製造業では、退職したベテラン技術者が戻ってきたことで、新人教育の質が向上し、現場の安定感も増したといいます。

限られた経営資源の中で、ゼロから人を育てるのではなく、「かつて育てた人」をもう一度活かす——。
これこそが、これからの中小企業経営における“人材戦略”の一つの解答ではないでしょうか。

「うちにはそんな制度はないし…」という方も、まずは過去の社員との関係を思い返してみてください。
辞めた人材は、決して“失われた資源”ではなく、“戻ってきてくれるかもしれない財産”かもしれません。

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