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社員約230人で平均年収2295万円。
このインパクトある数字が示しているのは、単なる高待遇企業の存在ではありません。
本質は、「人材投資を軸にした生産性経営」です。
人口減少、人手不足、採用難の時代。
中小企業にとっても「人をどう活かすか」は最大の経営テーマです。
本記事では、ヒューリックの経営思想を紐解きながら、中小企業が実践できる具体策を整理します。
ヒューリックは社員数約230人。
規模拡大よりも、1人あたりの付加価値最大化を追求しています。
注目すべきは「1人あたり年間7億円の経常利益」という水準。
人数を増やす前に、生産性を高める。
これが高年収を可能にする前提条件です。
中小企業でもまず確認すべきは、
「1人あたり粗利」「1人あたり営業利益」です。
ここを把握せずに賃上げはできません。
西浦会長は「場合によっては従業員が一番上」と語っています。
これは甘やかしではありません。
企業価値を生むのは人材である、という極めて合理的な考え方です。
社員が高い成果を出す
↓
企業が成長する
↓
報酬で還元する
この循環設計が明確です。
中小企業でも、
「人件費を抑える」発想から
「人材投資で生産性を上げる」発想へ転換できるかが分かれ道になります。
ヒューリックは以下の3点を重視しています。
・高水準の給与
・手厚い福利厚生
・快適なオフィス環境
すべてを真似る必要はありません。
重要なのは、
「自社はどこで魅力を出すのか」を決めることです。
例えば
・給与水準は平均的だが教育投資が厚い
・福利厚生を充実させ定着率を高める
・柔軟な働き方を提供する
戦略的に設計すれば、中小企業でも十分戦えます。
一定の成果を上げれば賞与月数が増える。
育休後も能力が変わらなければ飛び級昇格。
ここで重要なのは「公平感」です。
評価基準が曖昧だと、
制度は不満の原因になります。
私は制度設計支援を行う中で、
「成果指標が曖昧な会社ほど人材が流出する」傾向を見ています。
報酬と成果の連動性を明確にすること。
これが人材の自走を生みます。
毎月の社長メッセージを約120通以上発信。
組織は放っておけばバラバラになります。
特に中小企業では、
経営者の言語化力が組織力そのものです。
・どこへ向かうのか
・なぜその戦略なのか
・何を大切にするのか
これを繰り返し伝えることで、組織の方向性が揃います。
人口減少にも関わらず、子ども向け専門ビルを展開。
これは「縮小市場」ではなく
「社会課題」に着目した戦略です。
中小企業でも、自社顧客の周辺ニーズを深掘りすれば、新たな事業機会は見つかります。
短期利益だけでなく、
10年先を見据えた意思決定が重要です。
「転職先が合わなかったらまた戻っておいで」
この姿勢は、人材を縛らない経営です。
無理な引き止めは信頼を損ないます。
むしろ尊重することで、企業ブランドは強くなります。
中小企業こそ、
「辞めたくない会社」より
「戻りたくなる会社」を目指すべきです。
コピーはAIでもできる。
重要なのは
・自分なりの工夫
・問題解決力
・構想力
幹部候補にも同じ資質が求められます。
経営者自身が「考える姿勢」を示しているかどうか。
それが組織文化になります。
① 1人あたり粗利を算出する
② 成果連動型評価制度を点検する
③ 月1回の経営メッセージ発信を始める
④ 教育投資をコストではなく戦略として位置付ける
小さな改善でも、継続すれば大きな差になります。
ヒューリックの高年収は結果であって、目的ではありません。
目的は
「高い生産性を生む組織づくり」です。
人を大切にすることと、
成果を厳しく求めることは両立できます。
社会保険労務士・中小企業診断士として多くの企業を見てきましたが、成長企業に共通するのは「人材戦略が明確」であることです。
賃上げ時代に求められるのは、
感覚的な給与改定ではなく、
戦略的な人材投資設計です。
御社は「人」をどう位置付けますか?
そこに、これからの競争力の答えがあります。